観察記録

□ちょっと怖い話し3
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1、2と私の近い人の話しをしたので・・・。

また近い人の話し。

祖父の話し。

祖父は私が生まれた年に亡くなっているので
祖父の妹の娘から聞いた話し。

今我が家の近所に云われも起源も解らない社
がある。

その場所について少々説明をしておきたい。

そこは戦国時代以前にこの辺に有ったらしい

城の土台らしく人工の岡らしい。

件の社とは岡を挟んで反対にもう一つ社があ
るそれがこの城の社だったようだ。

件の社はその社よりも古なぜそこにあるのか解らない謎の社なのだ。

その社は、これまた古い巨木が一本だけ生えている。

どうも御神木とは少し違うようだ。

狭い所なのでそれしかないが。

とにかく巨大である。大の男5人が手をつないで囲めるかどうか。

枝ぶりも立派で太い枝なら大人が乗っても大丈夫なのだ。

しかしこの巨木丈はさほど高くない。幹から想像する高さの半分足らずくらいだ。

それには理由がある。

雷が落ちたのだ。

晴天時に突如。

その時の因果に祖父は多少なりともかかわっているようだ。

祖父は大工だった。

その日祖父は数人の大工仲間とその巨木の剪定にあたっていた。

その巨木自体にも神格があるとされ畏敬の念をもたれていた。

しかしどこの世界にもへそ曲がりと言うか罰当たりものはいる。

若い大工の一人が巨木の悪口をわざわざ吐き小便までかけて登ったというのだ。

空は快晴、大工各々が巨木に登り伸びすぎた枝を鋸で落としている。

凄まじい音だったそうだ。

はじめ誰もそれが雷だとは気づかなかったようだ。

晴天だったし一瞬のことであったから。

ただ巨木の上が黒く焦げ無くなっていることで雷だと思われた。

上の方で作業していた例の大工がいない。

大工は十数メートル先で焦げて死んでいたそうだ。

雷は木を伝うし近くのもに通電もする。

家火災の原因が近くの木に落雷があったためというのもあるくらいだ。

しかしこの時他の大工には通電どころか電気を感じたものさえいない。

祖父の話しではないがこの巨木もう一人神罰を下している。

巨木下の家の家主だ。

私もこの家主にはいやな思い出しかないが。

この家主勝手に巨木の枝を切ってしまったのだ。

台風のひ巨木の枝が屋根の瓦を剥いだというのだ。

戦後のどさくさで勝手に住み着いているのにずいぶんな言いがかりである。

その年家主は急死した。

癌であるらしい。

苦しんで死んだようだ。

高齢で7年以上進行しなかった癌が急にやる気を出して一月とたたぬうちに死んだらしい。

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