この頃、弁護士になりたい彼（それは信仰か？　を参照）に２週間に１回ぐらいで呼び出されるのです。私には精神的にかなり痛いのです。

　憂いと熱を佩び始めた初夏の夕暮れ、仕事が終りしだい季節を感じる暇もなく呼び出される私。人間的には痛いのにネタになるので行ってしまう駄目な私。

　喫茶店に到着しだい奴の席に急ぐ。店の人に「いつもので」で解ってしまう位来ている自分が悲しい。


　席に着きしだい奴の口からは「一緒にランドセル喫茶造ろうよ」という言葉が出た。やっぱりその話か・・・。

　彼によると市内の一等地ビルの一つを借りてやりたいらしい（特に景気の悪い地方都市にすんでいるため市内の一等地でも空き店舗が少なくない）。
　内容はメイド喫茶のランドセル版らしい。
　やつが私を巻き込みたい理由は漫画を画いているからデザインもできると思いこみ、裏社会と話をつけやすそうとか、色事の世界に詳しそうと妄想を抱いているようです。

はっきり言う、私は漫画を描いているのであってデザイン関係はできない、空間コーディネートなんかできるか。
　裏社会うんぬんは検討もつかん。色事、はあ？弁護士になるんだろ自分で何とかしろや。


　やつの実家はちょっとした小金持ちで軽く企業の初期投資ぐらいはしてくれそうなのです。でも私は絶対に嫌だ。なぜならやつの考えが痛い。
　私が彼を本当に痛いと思うのは「お帰りお兄ちゃん」と言う挨拶にするとか。ウエートレスの１５０cmの身長制限を設けるとか、月一でスモックの日があるとか、やつが語る内容だけでは無いのです。

「月３００万稼ぐとしてバイトの子５，６人雇って人件費に７０万強家賃で５万雑費が１０万ぼろ儲けじゃん一緒にやろうよ」と私に囁くのですが奴。


　世の中知らなすぎます。


　いくら地方都市と言っても一等地では月家賃５万は有り得ない。存在したらそれはいわく付き物件だ（私が関るものはオバケ関係の物がなぜか多い）。

それに人件費。安く見積もり過ぎのような気がするしな！
週５日営業としても、５〜６人じゃほとんどフル導引ですが、月一人頭１２万って・・・労働基準法に違反するのでは？

私どころか自分の給料も考えに入れてないし（私は無報酬かい）。

食べ物扱うのに、仕入れを含めた雑費が１０万は有り得ないだろう。

　高級料亭をする訳ではない。にしても一番安く仕入れる予定のコーヒー（インスタント）で売ったとしても月９万弱かかるのですが（やつの見積もり凄く怪しい）・・・。

そもそも月３００万売上、どこから計算した（純利益はどの位になるのっと聞くと不思議そうな顔をするし）。

　企業経営どころかバイトもしたこと無いやつが、飲食関係しかも人間を使う関係を上手く出来るわけが無い。世間を甘く見すぎだ。

一番の問題はこいつ儲けたら全部自分のものっと思っているようですが、会社としてお金残していかないと企業体として破産するわ。
　
と内心思いながらもこいつが破滅する方が社会のためではないかと口を噤んでいるしだいです。

　世間を舐めるな。私を巻き込むな。破滅するなら自分だけにしろ。あとそろそろ嫌がっているのに気がつけ。と心で叫びながら言えない自分がちょっと嫌な今日この頃。




　追伸　最近市内のメイド喫茶が廃業した、奴ブルってます。このまま立ち消えの可能性大。イエ〜イ。