紫の砂

□儚き君の手を掴む
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《キラ・ヤマト!!ブリッジへ!》

放送が鳴り響くのを聞いたキラは緩慢な動作で立ち上がる。
やっと、手に入れた安息も、終わらされた。

「トリィは此処に居てね?」

『トリィ!!』

まるでキラと会話をしているように鳴くと、ストライクのコックピットに戻っていくトリィ。

ハッチを閉じたキラは、床に置いてあった青い軍服に腕を通した。















「何をしていた!キラ・ヤマト!!」

目の前にいる人間……軍事要塞アルテミスから乗り込んだガルシアだ。

ザフトの攻撃を受けたアルテミスはキラ達の活躍で崩落は免れたものの、かなりの痛手を負った。

その原因は、アルテミスの傘の力を過信し過ぎたガルシア達に責任がある。

それを全てキラ達━アークエンジェルの人間達━に押し付け、自分はアークエンジェルに乗り込み、キラを除いたクルー達を捕らえたのだ。

 
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