フォレスト - 忘れられた記憶 -

□第3章 旅立ち
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長老とクリアが朝食を食べていると、激しくドアを叩く音がして一人の男が転がるように入って来た。
「どうしたんじゃ、トーマス」
入って来たのは道具屋のトーマスだった。
「トーマス落ち着いて!」
クリアはトーマスに水を差し出した。
トーマスは美味そうに飲み干すと
「大変だ!オラ道具を仕入れに、お城のあるソレスタンまで行ったんだ。したら、お城からお触れが出て世界樹の場所を知っている者に褒美を出すとかで」
長老はびっくりしてお茶をひっくり返した。
「な、なんじゃとぉ!!」
「おじいちゃん!落ち着いて!」
クリアはそう言って立ち上がったが、足をツボに突っ込んでしまい、ハチミツだらけになってしまった。
トーマスがクリアを見るとイライラしたように長老が怒鳴った
「トーマス!それでどうなったんじゃ」
「あ、あ、それであの、村で助けた商人が、せ、世界樹の葉を持ってお城に…」
「そ、それで?」
クリアはテーブルをドン!と叩いた。
ミルクの入ったカップが倒れ、長老の足へ落ちる。
「痛たた!アッチッチ!」
「あ、おじいちゃん大丈夫?」
トーマスはこの2人がこんなに慌てるのを初めて見た。
「あの叉、後で来た方がええんじゃ…」
トーマスが遠慮がちに言うと2人はキッと睨んだ。
「し、商人は村の名前もわからんし、場所も覚えておらんので国中を探す事になったらしいんで。ぐ、軍が…」
「軍じゃと?」
「へい。大臣と何やら見たことのない黒い魔導着を着た男達が…兵もたくさんおりました」
長老は髭を撫でて首を傾げた。
「魔導師?妙じゃな…」
トーマスは慌てたように長老の家を後にした。
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