長編小説

□大人と子供
2ページ/16ページ

銀時が、たくわんをボリボリかじりながら毒づくと、新八がため息を尽きながら、
「それがですね…売り物の中に、若返りの薬があるらしくて、その噂を聞いて、おとせさん達が、血眼でオッサンを探し回っているらしいんですよ」
「そんなヤツが売るのっつったら、パチもんに決まってんだろ、ババアもついに焼きが回ったか?」
大して興味なさげに銀時が言うと、今までもくもくとご飯をかきこんでいた神楽が、
「そういや私、昨日貰ったアルよ、何とかの薬」
そう言うと、ゴソゴソとポケットから小さい小瓶を出す。
「か、神楽ちゃん、どうしたのこれ?」
「昨日公園で遊んでたら、知らないオッサンが、余ったからってくれたアル、何とかの薬って言ってたけど、忘れたアル」
「ちょっ…お前!、あれほど知らねーオッサンから物貰うなって脇が酸っぱくなる程言っただろうが!」
「銀ちゃんタダで貰える物は何でも貰えって言ってたアル、それに姉御も、貰える物は貰って、男はリサイクルって言ってたネ」
「いやいやいや!神楽ちゅわん!?それ間違ったリサイクルだからね!?」
騒ぐ銀時を余所に、新八は神楽から受け取った瓶をテーブルに置いた。
「所で、これどうします?」
テーブルの上にある瓶には、
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ