短編
□女遊びもほどほどに
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「ふぅー、やっと終わったぞ」
「主上、お疲れ様です。今日は真面目によく頑張りましたね」
今日中の仕事をてきぱきとこなした劉輝はふぅと一息ついた。
疲れたとぐったりしている劉輝に楸瑛も今日は素直に褒めた。今日は真面目に仕事を取り組んだため、いつもより早い時間に終わったのだ。
「久しぶりに府庫へ行って邵可のお茶を飲みたいな。秀麗のお饅頭もあるかもしれない。楸瑛も一緒にどうだ?」
「そ…そうですね。秀麗殿のお饅頭は是非頂きたいですね」
楸瑛は顔をひきつらせながら言った。邵可の父茶はできれば遠慮したかったからだ。父茶を平気で飲める人は数少ない。
そうして二人は執務室を出て、一緒に府庫へ向かった。
「主上…今日は主上も頑張ってことですし、今夜一緒に遊びに行きませんか?」
「遊ぶ?どこへ行くのだ?」
府庫へ向かう途中、楸瑛が軽い調子で誘ってきた。しかし、そんな楸瑛に劉輝は怪訝な顔付きになる。
「妓楼ですよ♪」
「妓楼とはあの楸瑛の後宮のような場所か?」
「……まぁ…そうです」
劉輝はふと思い出したように尋ねた。楸瑛は苦笑いで頷く。
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