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□遅れてやって来た彼らの白くて赤い日
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「シズ、ちゃ…っ」
「俺からキスなんざ一生してやらねぇ。」
「ッ、そ…だよね……。」
「話を最後まで聞け。」
何を勘違いしたのか臨也は何かに耐えるように肩を震わせた。
「お前が、俺からしたら別れるだの終わりにするだの諦めるだの言ってる内は死んでもキスなんてしてやらねぇ。」
「え……?」
「え、じゃねぇよ。この後に及んですっとぼけたら殺す。」
「まっ、それ、シズちゃんも俺のこと……好き、なの…?」
「綺麗サッパリ忘れろなんざホントに出来ると思ってんのか?つーか、臨也はそれでいいのか?」
俺がそう言うと臨也はおずおずと俺の背中に手を回してギュッと抱きついてくる。
「良くない。よく、ない…!やだ。終わりなんてやだ。シズちゃんに忘れて欲しく、ないよ…っ」
「上出来だ。」
左手を腰に回し、右手で臨也の顎を掴むと噛みつくように臨也にキスをした。舌を捻じ込み口内を荒らす。
「ん、ふ…っしずちゃ、ぁ…、ふぁっ」
「……ハッ、エロい声出してんじゃねぇよ。」
「っるさいな」
「そんぐらい生意気な顔してる方がテメェにはよっぽどお似合いだ。」
いつものような力強い視線で俺を睨みつける臨也にニヤリとしながら額にキスをしてやると、臨也の顔はそっぽを向いた。
「ていうか俺、まだシズちゃんにちゃんと言ってもらってない。」
「言って欲しいのかよ?」
「べ、つに…!」
言葉では強がってても臨也の目は不安で揺らいでいて、コイツ可愛いなんて思った俺はもう末期だな。
「じゃあいらねぇな」
「っ…!」
悔しそうな寂しそうな不安そうな顔をする臨也に合わせて少し屈み、耳元で今までで一番低い声を使って、囁く様に、俺たちには似つかわしくない究極に甘ったるい言葉を吐いてやった。
遅れてやって来た
彼らの白くて赤い日
(っと、なんだよ?)(こっ、腰砕けた…っ)(は?)(力入らない…!)(じゃあどうせならこのままヤるか?)(は!?青姦とか勘弁し…ひぅ!?やめ…っ)(もう反応してるヤツに言われたかねぇな。ヤる気満々じゃねぇか)(バカじゃな、ぁッ)