溢れいずる思い

□其の五
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『先ほどの話の続きだが…』
話を戻した
『次の日探索に出た人達が全員風邪引いて寝込んでしまってね…』
「だろうな…」
『だけど若葉だけは元気一杯だったな…』
「すげー^^;」
『僕がおたふく風邪に掛かった時隣で寝ていても移らなかったな…』
「まじかよ…」
『医者に世話になるのは怪我の時だけだな…』
「体調悪くなる事無いの?」
『能力の関係で暑い日は少し弱るかな…数年前夏の昼間に外出して僕の住む離れの前で行き倒れてたことがあったな』
「そうか…それはそれで大変そうだな」
『若君が外出するのは大体僕を気遣ってのことだから自分の為には脱走しないだろ…』
「凄くいい子だね…」

『ああ…だが頭は悪く無いが少しお馬鹿さんで薬草と毒草をよく間違えて摘んでくる』
「そうなの?」
『ああ…七つの時‘元気になってね’の文と一緒に籠一杯の毒草が置かれていた時は騒ぎになったな…』
「「「「………;」」」」
皆絶句した
「薬草摘みだけはやらせない方がいいな…」

『僕が熱をだして寂しいときにやってきてよく添い寝してくれた…』
俺達は少し凶暴な若葉の優しい一面をしった。
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