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□二重の棺・その中から空へ飛び立った少女(少女革命ウテナ・ウテアン)
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あぁ…
やっと気づいた……あなたが私の本当の王子様だったっと…


私があなたを切り捨てても、私を見捨てなくて…

そして…

あなたは、自分を傷つけてまでも私を助けようとして…

そう、あなたは私の求める、潔くて強い格好いい王子様だった。



でも、あなたは……この学園から消えてしまった。

けれど、あなたは、死んではいない。また、あえる。いいえ……あってみせる。

『そと』へ羽ばたき、あなたを探し続けるわ。

まるで……私を運命の鎖と剣から解放されるためにあなたが手引きしているようね。


そして………偽りの王子様…暁生お兄様…さようなら。本当の王子様ごっこはあなたとの関係だったのだと分かったから。


私は外の世界へ出ます。


そして、今度は私が王子様を……ウテナ様を見つける。





「ウテナ様…!」

「なんで僕の名前を知っているの……?………そうだ…君は……アンシー……?本当にアンシーなのかい?!」

「はい!ウテナ様!私はアンシーです…!会いたかったっ…!!」

「僕も…僕もだよアンシーっ…!」

「約束を守りにきたんです…」

「また、君と僕とチュチュとで暮らして、また一緒にお茶を飲んで、また…!!」

「はい…!はい…!」


涙が出た。こんなに泣くのは数世紀ぶりだった。
でも…ウテナ様も私も、泣いているけれど、微笑みあっている。
ただ、嬉しかった。
この人と一緒に行く世界の果てなら、私は後悔しないだろうと、再び思った。



The end

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