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□二重の棺・その中の少女(少女革命ウテナ・ウテアン)
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永遠のものなんてないわ。
永遠に続くのは……


続くのは…





苦しみだけ。
悲しみだけ。
痛みだけ。
辛さだけ。



私の望むものなんてありはしない。
無かった。
だから…


だから、もういらないの。




もういないの。

清く気高い、私の信じ愛する王子様はいらない。



いらない。


私は世界の果てに、身をゆだねていればいい。
それが現実。
夢も意思も…全てをも上回る絶対的な運命。




良いの。
良いの。
イイノ。

「姫宮…?姫宮?」
「…?…ウテ…ナ様…?私…寝てましたか…?」
「うん。そろそろ夕飯だから起こしたんだ。仕方ないよ。昨日は、暁生さんの所で遅くまで話してたんだろう?」
「はい」
「今日は、ここにいるよね?」
「はい。いますよ」
「良かった。ほら、最近部屋にいないだろ?だから、姫宮とゆっくり話しながらお茶を飲みたかったんだ」
「そうですか。すみません」
「ううん。いいんだよ。姫宮が、暁生さん…お兄さんに、会いに行くのは自然な事だし、僕も大賛成だよ。それに、友達がせっかく楽しみにしてるんだから」
「…有難う御座います」



馬鹿な人

夢みたいな話しなんてして


現実は


…そう、幸せなんてひとかけらもないのに




だけれど…何故?


信じていなくても、裏切っても、心がなくても――何故、あなたはそんなにも私を信じていられるの…?


あぁ…でも、王子様ごっこはもうすぐおしまい。
あなたは、どんな風に振る舞っても結局は女の子だから。
やがては、王子様ごっこをやめて、女の子になっていくの。


そうしたら…あなたは――――。


…ごめんなさい。あなたと、この先こうやってお茶をしながら話す事はないわ。
ごめんなさい。私は…知っているのに…苦しみも痛みも…。結局、あなたに甘えていたのかもしれない。

あぁ…こんな感情は、何世紀ぶりかしら…。
心が痛むなんて
甘えていたと思うなんて


でも、もうさようならよ。
永遠に
きっと、その後はこの事もすぐ薄れていくから
あなたは、いなくなるから。

だから…

だから、私の事をそんなふうに大切にしなくても…信じてくれなくても良いんですよ。






To be continued…?

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