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□名前の行き先(復活・リョウヒバ)
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こんなにも
夢中になるなんて
こんなにも
僕を変えらるなんて

ありえない。
この僕が。
しかも、あんな馬鹿に。

でも、しょうがないから許してあげる。
だから、早く僕に会いに来て。
…君の笑顔が見たくて仕方ないから、早くしてよね。了平。
じゃないと噛み殺すよ?




「…了平…」
夕日の照らす屋上にいる雲雀が、ポツリと言った名前は空に吸い込まれた。
そうして、雲雀は空を仰いだ。
「(…全く何なの?散々僕につきまとわってきたのに…急に…来なくなってさ)」
今から1ヶ月前から急に来なくなった笹川に、雲雀は訳の分からない苛立ちを感じていた。
3ヶ月前から、なぜか笹川を見ると泣き出しそうな胸の痛さを感じていた雲雀は、それこそ急に来なくなった事に喜んだが、笹川が来ない時間がすぎればすぎれば、今度はどうしようもなく苛立っている。
「了平…」
ただただ何かを押さえられなくて、名前を口に出して、拳を固めた。
瞬間、ギィ…という特有の音と共に屋上の扉が開いた。
「っ?!」
考えることに夢中になっていた雲雀は、気配に気づかなかった為、驚きながら思わず身構えた。
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