詩や創作小説など…
□もしも…か((著者:常歩))
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あぁ…なんでお前はそんな事を聞くんだ?
期待してしまう
お前が俺をそういう対象として見てるかもしれない…と
そうやって
戯れ言みたいに言ってるけど、
そんな苦しそうな顔されると
たまらなく抱きしめたくなってしまう
でも、きっとお前はそういう想いで顔を歪めているのではない
好きだから
そんな風に思いたくなる
ずいぶんと前は、
自分がお前にもった気持ちを信じたくなくて
いろんな女と付き合ってきたけど
やっぱり、お前の事しか考えられなかった
だから、いつだって、相手に本気になれなくて
俺を裏切らなければならないようにしてしまった
最初から、俺が裏切っていたから
同じ過ちは繰り返してはいけないから
今はハッキリと俺が同性であるお前を好きだってちゃんと
受け入れられる
勿論
叶えてはならない想いだとは分かってる
だから、せめてその戯れ言に愛をこめて返そう
戯れ言のフリをして
この言葉を
――なぁなぁ、俺が女だったらどうする?――
――どうって…そうだなぁ…アハハ、もしそうだったら、俺の嫁にするかな――
ってな。