ほん

□昼下りにおいしいお茶を
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最近、私の発明品にヒット作という物がでていません。

無能な男達から研究費を削られてしまったせいか、あるいは、もにたぁ達の魔力が劣化しているせいか。
そのどちらか、と想像はできるのですが。
いずれにせよ嘆かわしい話です。

しかし私はちっとも挫けていません。

私の崇高な研究になんらかの障害があれば、全力で解決策を探すまでですから!


「ねぇ、アニシナ。あそこにあるのは新しい発明品?」
穏やかな昼下り。ユーリ陛下のかわいいご息女、グレタがあどけない様子で尋ねてきました。

「そうですよ。グレタ」

答えながら私は、お茶のおかわりをカップに注ぎます。
彼女の指差す方向には【金タマルンルン君】の可愛い姿がありました。
コロンと丸いフォルムには品格すら漂っております。

「ねぇ、なんてよむの?キンタ・マ・・?」

「!まあぁグレタ!間違えるにも程がありますわ!あれは」

かねたまるんるん君です。金貯まる、がコンセプトですから。

使い方は簡単。
上部に開いた穴からお金を落とし入れるだけで、気が付けばお金が貯まっているという優れ物なのです。 

・・。
今のは軽い冗談です。
この私がたかだか貯金箱ごときを意味もなく作るわけないじゃありませんか。

ただ単に資金不足をアピールしているだけです。

あのケチという言葉がお似合いのグウェンダルに!

本当に、この溢れるばかりのユーモアを、ウェラー卿コンラートにも分けて差し上げたいものですわ。
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