ほん

□雨上がりの空に
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「行ってらっしゃいませ〜陛下ぁ。何卒早めのご帰館を〜!!」
まるで今生の別れのように悲痛な顔をして手を握ってくるギュンター。
縁起でもない。

「うん。お休みくれてありがとう。行ってきまーす」

今日はヴォルフの半ば強引な提案もあり、執務を休みにしてもらったのだ。
郊外まで遠乗予定・・。うぅれしい。

我が愛馬アオもすこぶる調子がよさそうに見える。

「さぁ、まずは城下町を駆け抜けるぞー!」
っていっても乗馬のレベルはそんなに上がってないからのんびり行くつもりなんだけど。

「へなちょこ、調子にのるなよ」
相変わらず厳しいお言葉です。
はいはい。言われなくてもわかってますって。


そして爽やかな早朝にヴォルフと俺は城を出た。

・・?
・・。さっきから怪しい影がついつきてるようだが、気にしないことにして。
護衛の為って言ってたけど、それだけじゃないような気がするし。

今日はなんだか二人きりで行きたい気分なんだ。
ごめんよ、コンラッド。


・・。俺の実力で奴を撒くことは難しいかな・・。
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