別冊(Req)

□ヘーカと、ボクと、時々、ワンコ
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上様とプーがいちゃいちゃと戯れるのを見て、へなちょこの方は堪らず唇を尖らせた。

「俺さー。最低二回は出さなきゃ収まらないんだよね。誰がなんと言ってもそれだけはさせて貰うからな!」

文句言いつつこちらも服を脱いでから、ヴォルフラムの性器に手を伸ばす。
既に立ち上がりかけているものを、コシコシと上向きに扱き出す。

「ふん。余は3回だ。体位を替えて最低4回だな」
言ってるそばから、だんだん回数を増やす上様だ。

「や・・んっ。お前たち・・。そんなに出来ないだろう。僕は一人なのだから!」

壊れてしまったらどうする。
体だけじゃなくて。頭の中も全部。
今でさえ、二人の愛撫で変になりそうなのに。

「心配すんな。俺達は可愛いお前を、絶対に傷つけたりしないからな」
首を伸ばして口付ける。と。
「ユーリぃ・・んっ」
柔らかい舌で応えるヴォルフラム。

ユーリはくちゅ、と唾液を絡ませて、扱く手に力を込めた。

「あああ・・ん!」
飢えた様に、ヴォルフラムの後ろの口が震えて来る。
早く大きなモノを埋め込んで欲しくて、堪らない。

「ユーリぃ・・!お願い・・!」
催促するように、自ら腰を揺らした。

そんなヴォルフラムの媚態に、二人のユーリは目を見合わせる。

「・・まだまだ、だかんな。上様」
「判っておる。早く与えてはしつけにならぬからな」
「うん。躾けなきゃ、だもんな」

(そうそう、躾け・・。
しつけだよ、忘れてた)

ユーリは思い出したように部屋の隅に行き、生き物を抱きかかえた。
それは尻尾を振ってはしゃいでいる、小さな生き物。

「ハチ公とうとう逆ギレだ。グウェンダルに借りてきたんだよ」
チワワに似た小型犬は濃いグレーで、なんとなくユーリに似ていた。

「ヴォルフのこことここに、たっぷりクリームを塗って・・」
「・・そんな事をして後で怒られはせぬか?」
途端に、整った眉が歪む。
「なんだよ、上様ってホントヴォルフに弱いよな!」

意外にヘタレの上様を叱咤した後は、バターの香りのするぬめぬめした甘いクリームを一掬い。
ヴォルフラム自身と秘孔にたっぷりと塗りつけた。

「ひゃあ・・冷たい!何をするんだ・・!やめ・・」
「う、動くでない。ほら、脚をちゃんと開くのだ」
おっかなびっくり、上様はピシっと太ももを叩いてみる。

「や・・怖い!」
「仕方ないな。俺がヴォルフの脚を開いて押さえつけてるからさ。わんちゃんを前に・・」

ユーリは素早くチワワをヴォルフラムの前に差し出した。
すると犬は尻尾を振って、クリームを美味しそうに舐め始める。
初めは大きく突き出した方から。
根元から先端にちろちろ舌を動かす様は、中々のテクニシャンのようだ。

「あぁ・・あ・・んっ。やっ・・」
必死に目を閉じて声を上げる。そんな何かに耐えるような婚約者の声は、下半身にズクンと来て。

「すっげー。気持ちよさそう。俺達負けてるかもな」
「む・・。犬の方が好いと言われでもしたら如何致す・・」
「何気弱な事いってんだよ。後でめちゃくちゃイかせてやればいいんだって」

今日はだれがご主人様かという事を、体を使って教えてやるのがテーマなのだから。
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