別冊(Req)

□最高の淫薬
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「男だからと気にする事はない。嫌なら目をつぶっていろ」
「っ・・ヴォルフ・・?」

なんとか流れをとめようと思うのに。
体が俺の意思とは反して、ヴォルフラムの指に歓喜の声を上げている。

(ひょっとして俺は、この瞬間を待ち望んでいた・・?)

それから素早い動きで、ズボンと下着を一気に膝まで下げられた。

「やめろって・・!ヴォルフ・・!」
「ユーリ・・。お前は僕に総て委ねておけばいい」
「っ・・・!」

形ばかりの抵抗が終わると、ヴォルフはまるでドアノブを回すみたいに俺の分身を扱き始めた。
片方の手は袋をリズミカルに揉んで。
コリコリと傘の部分を執拗に擦られると、あまりの気持ちよさに透明の液が毀れる。

「はっ・・なんで?お前凄いな。・・上手いよ」
「喜んでくれて何よりだ」
「・・お前は女と付き合ってるのに、ちっとも男っぽくならない・・な」
「それはどういう意味だ」

女よりも色気のある腰つきは、どちらかというと男を誘い、受け入れる側のような・・。

だが、そんな余計な事を考える間も無く、ヴォルフラムの唇が俺の怒張を咥え込んだ。
そして、舌先を使ってヌルっと擦る。
根元から先っぽまで。丁寧に。

「ああっヴォルフ!そこまでしなくても・・ヤバっ・・!」

元プリのこの行動は俺には予測不能だった。

だからというワケじゃない。
・・けれど叫んだ途端、俺はヴォルフの口内で爆ぜていた。

アイツに咥えられてるんだと考えた瞬間、大波のような快感が襲ってきたからだ。

コクンと俺のを残さず飲み込んで。
「どうだ?気持ちよかったか?」
心配気に顔を寄せるヴォルフ。
俺に尽くしてくれるヴォルフ。
俺の事だけを考えていてくれるヴォルフ。

でもそれは今だけの事。
俺はもう、彼の中ではエーフェに負けている。

(畜生!俺だけその気になって・・好かれてると勘違いして!・・バカみたいに!)

カッ。
瞼の裏に日輪が昇った。

「やっぱお前を許せない・・。この・・気持ちをどうしてくれるんだよ・・」

思わず体勢を変えて、今度はヴォルフラムをテーブルに追い詰める。

そして、力ずくでテーブルの端に座らせ、太腿を大きく広げてやった。

「ユーリ?どうしたんだ?」
「っ・・お前が悪いんだろう!ハンパに俺を煽りやがって!」

もう俺のヴォルフじゃないくせに!

「そんなに興奮して・・僕を一体どうする気なんだ」
「絶対に後悔させてやる!今からたっぷりと、俺に許しを請うまで!」

俺から離れようとした事をめちゃくちゃ後悔させてやるんだ。

「後悔させるって、どうや・・」

俺は言葉の途中で、アイツの口を塞いだ。

「ユー・・んっ」

もっと抵抗するかと思いきや。
ヴォルフはゆっくりと唇を開き、舌を使って応え始めた。
男のくせに柔らかくて、気持ちいい舌触りだ。まるでシルクみたいな。

既にすっかり頭に血が昇っていた俺は、アイツの顎を持ち上げて、思うままに口内を陵辱する。

神経が融けそうなキスが下半身に直結すれば、行きつく先は一つしかない。

ふわり、と甘いため息が耳に纏わり付いた。

「・・この程度じゃ後悔なんてしないぞ」
「このっ!生意気言うなよ!」
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