言の葉あ遊戯、

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「星矢さんって呼べやーーーっ!」

「!」

そんな声が聞こえて思わず驚けば、それを落ち着かせるかのようにリクオ君がギュッと私を抱く腕に力を入れるのが分かった

「若、あれですぜぃ」

「でっかいゲージ」

私が呟けば悪趣味だな。とリクオ君が言ったので頷いてみせる

「若、あの中に人質がいるのだと」

「?…人質?」

なんのこと、っと聞けば氷麗ちゃんが陰陽師の娘と家長カナです!と興味なさそうに言った

「大変だよー、早く助けないと」

「分かってるから、暴れんな」

ジタバタと両足を動かせば片方の草履がすっ飛んでいってしまう

「あ。ダイナミックジャンプしてったー…ってデジャヴを感じるねぇ」

「だから言っただろ」

呆れたように言うリクオ君に本当だねぇーと笑えば草履を拾ってきてくれた黒田坊が履かせてくれたので礼を言った

「どうぞ、琴美様」

「ありがとう、黒田坊ー」

へにゃりと笑えば、これぐらいと微笑み返した黒田坊。ふむ、お前は良い旦那様になるな、と1人頷いていたら突然聞こえた悲鳴に驚いてそちらを見ればゲージの中で怯えるカナちゃんと制服の前が破けた花開院さんがホストやらネズミやらに襲われかけているところだった

「“下がれ”」

私がそう言った瞬間、ゲージ内にいるホストたちが弾かれるように怯える2人から距離を取った。いきなりのことで目が点になる向こうの人たち

「手荒いマネは駄目だよねぇ。そう思わない?氷麗ちゃん」

「え?…は、はい!許せないです!琴美様をこんなに怒らせるなんて………家長カナ許すまじ…」

氷麗ちゃんは私が2人の為に怒っているのが許せないのか冷気を出しながら家長カナ許すまじとブツブツ呟いている
その冷気がモアッと辺り一面に広がり、霧が出たような感じになった。すげぇ雪女。ドライアイスとかもういらないね

「なっ…こ、これは…」

流石に向こうも気づいたのだろう。驚いた顔でこちらを凝視している

「化猫組よ…あいつらか?」

「っ……あぁ。…憎い、ねずみどもだ」

頷く良太猫をチラリと見た私はリクオ君の肩をトントンと軽く叩く

「リク、──…妖様」

「…なんだい?」

「助けてくる」

そう言えばリクオ君は苦笑しながら無理すんなよ、と言って私を降ろさずに隣にいた首無に私を預けた

「首無、言姫を頼むぜ」

「はい、若」

私を横抱きにした首無は氷麗ちゃんが出した冷気の霧を上手く使い、身を隠しながら青田坊と手が鋏の小妖怪と共に敵の後ろ、ゲージの前までたどり着く





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