Ｍain
□子供のようなあなたが
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今日は何か可笑しい。何かが足りひん。
『なんや、今日は謙也休みなんか。』
白石部長の声で我に帰る。ああそうや。今日は謙也さんがおらんのや。あのウザイ金髪の先輩が、珍しく。謙也さんが休むなんか珍しすぎ、今日雨降るんちゃう？いや、雪とか……って今日ものっそー晴れてますけど
『風邪引いたとかゆうとったで、馬鹿は風邪引かんゆーんはただの迷信やったーっちゅうことやな』
ケラケラ冗談を含みながら一氏先輩が小春先輩の肩に腕をかけながらいった。調子のんなや一氏ィイ!!と叫ぶ小春先輩。あ、叩かれた、結構痛そうな音が響いたんですけど……
『そないなこといいな！なあ、光くん。今日は謙也くんおらへんから寂しいなあ』
そう小春先輩にいわれた、けど。俺は寂しなんかありません寧ろ五月蠅い先輩がおらんくてせぇせぇしますわとか全くもって可愛げのないことを言う。自分自身でも思う。なんでこないなことしか言えんのやろ自分が自分で嫌になる
『でも謙也くんは今頃ベッドの上で光ぅう！ゆうて唸ってる思うで、100％の確率で(笑)』
なんや、青学の乾の真似か………まさか浮気か小春!!とかぎゃんぎゃん叫ぶ一氏先輩にまた更に殴りかかる小春先輩。……うっわ痛そうな音なりよった。てか何だかんだゆうていちゃつくのやめてくれません？はぁもうほっとくのが一番やな。そんなラブルスの二人をほってとぼとぼとベンチに腰掛ける。
そんなん俺かてわかってますだってあの人光って言葉しか知らんのか！ってゆうくらい光としか言わんし(実は名前を呼んで貰えて嬉しいとかは絶対本人には言うたらへん、恥ずかしすぎるってかそんな自分がキモすぎる)ほんで俺のこと呼んだ思たら途端に抱きつくし、暑苦しい！って怒鳴っても離れへんし(抱きつかれてちょっと嬉しいってのもゆうたれへんけど！)
でもやっぱり居らんと急に実感する
あんたが居らんと寂しい
明日には笑って俺におはようってゆうてくれますか？
【子供のような、貴方が】
(つか謙也さんのくせに、風邪なんか引くなや！)