叶くんと、

□叶くんと、
1ページ/1ページ





どうしてこうも、かわいいとかそういうので盛り上がっちゃうのか、
かわいい子がいるのはわかるけど、そこまで?

「おーい、!」
「おう、織田、テンション高いじゃん、」


三星学園は男子と女子で校舎が別だから男子のテンションがあがるっつったら
部活の話かエロい話とかそんぐらい。


「女子のほうの入学式の写真、顔もはっきりやで!」
「あ、そ。それで」
「俺かわいい子見つけててん!」
「ふーん、」


30人程度、クラスごとに移った写真を机に出して織田が指差した。


「ここの、3人、めっちゃかわいない!?」


織田の指の先には見慣れた顔が一人いた。
隣の子と手つないで楽しそうに笑うあいつ、


「特に真ん中の子!なあ、叶は?」
「んー、真ん中って…」


そいつはやめとけよ、
織田には、ほかのやつのがいいって、

そいつは、 だめ、


「俺も、真ん中、」
「うそ!誰かメアドしってへんかなあ…、」


「さーね、」


俺も知ってるけど、幼馴染だけど、
教えない、 なんで? わかんないけど 教えたくないね、
あいつの携帯に俺と三橋いがいの男のアドレスはいやだ。


ポチポチと携帯をいじる。

ふいにあいつにメールがしたくなった。




(なんでだろう、ずっとまえから知ってるよ)




[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ