創作本編
□第三話
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一緒に遊ぼう。
突然のことに成人の頭は追いつかない。
「駄目なノ?」
「いや、駄目ってわけじゃないんだけど・・・」
そう言うと、ティアは無邪気に笑ってみせた。先ほどの笑顔とは正反対の笑顔。
「じゃア遊ボうよ。」
彼女が取り出したのは小さなペンダント。
「宝探シ。ティアが隠スかラ、貴方は探すの。」
「え、あ・・・うん・・・・」
背中を押され外に出される。相変わらず外は暗闇であった。
暗闇の中にカノと父親の姿を探す。しかし周りには何も見えなかった。
「いイよ。入って。」
おそるおそる扉を開ける。目にいきなり光がうつり、視界がぼやける。
部屋は先程とは全く変わっていなかった。
「じャア宝探し始メ。」
ティアがストン、と床に腰を下ろす。成人はしばらく呆けていたが、我にかえるとすぐに探し始めた。
「あ゛ー・・・・」
「見つカらナイ?」
ニコニコしながら彼女が問い掛ける。一瞬怯んだ成人だったが、徐々に慣れてきたのかあまり動じずに答えた。
「ねぇ、ヒントちょうだい。」
「どウしヨッかナ。」
ティアは薄く笑ったまま。成人は彼女に視線をあわせる。