晴れた日

□晴れた日1《後編》
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エドは一生懸命抵抗していた。
これ以上近寄って欲しくないかったからだ。
ばっ…ち、違う!!オレは本の内容を詳しく教えてくれと言いたかっただけで…」
「だから、詳しく教えてやろうとしているではないか」
そう言うとロイはためらわずエドのシャツのボタンに手を掛けようとするが、エドは女だとバレてはたまらないので、力の限り暴れる
「た、大佐!そんな事は、好きな女としろよ例えばホークアイ中尉とか…」
エドの言葉にロイは不思議そうな顔をする。
「何故、中尉の名前が出るんだ?」
「…だって仲がいいじゃんか」
「仲がいい…ね
仕事場では信頼置ける人物だが…恋愛感情で言う好きとか、愛とかの感情は無いな」
ロイの言葉は意外だった…てっきり二人は付き合うまでは行かなくても、恋愛感情はあると思っていたから…
(じゃあ…大佐と中尉は、只の上司と部下の関係?)
エドは、ロイに聞いてみようと思い口を開く
「…大佐は、あんなに近くにいるのに、中尉の事何とも考えなかったのか?」
「確かに、中尉は女性としては魅力的だと思うが…だからといって好きになる理由にはならないな」
「そうか?しかし中尉がどう思っているか、判らないぜ?
意外と大佐の事…」
好きだろうと言うエドの言葉はあっさりロイに否定される。
「安心したまえそれは無いな彼女も私と同じ事を言うだろう…恋愛感情は無いとね…
それよりも私と中尉が関係無くてホッとしたかい?」
ロイの言葉にエドの顔は途端に赤くなる。
「だっ誰が!!
そんな事よりも、オレをからかうのは辞めろよ!男を押し倒して何が面白いんだ変態!!無能!!!」
「…変態?…無能…」
エドの言葉に、ロイの体が【コキン】と固まる。エドはロイが動かなくなったそのすきに離れようとしたが、
【グイッ!】
とロイに腕を掴まれる
「エドワード…君は、私が何も気付いていないと思っていたのか?」
「え…?」
ロイの言葉にエドは嫌な予感を感じたのだった。




続く
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