AMEZIST-NOVEL

□キラだけへの声
1ページ/5ページ


「なぁ、ラクスちょっといいか?」
「ラクスさんちょっといいかしら」
「あ、ラクスさん、こんにちわ」
「ラクス、ここなんだけど・・・・」



ラクスは、アークエンジェルでもアイドル的存在だ。
それは誰もが思ってる事で。
声をかければ、
「はい、なんでしょう?」
と、にこっと微笑んで・・・
いや、いいんだよ?別に・・・さ。
でも・・・・・・・・・・・・・・・・






「ねぇ、ラクス。ちょっといいかな?」
僕が声をかければ

「はい、なんでしょう?」

かえってくるのは皆にするような微笑みがかえってきて。


ん???待って?

皆にするような・・・・?

この疑問は最近僕の思考回路をぐるぐるまわってる

や、別にいいんだよ・・・?

嫌われてる とか、そういうのじゃないし。


でも・・でもさ・・・

僕は、彼女にとって 一番といってもいい存在のハズなんだよね

まぁ いわゆる彼氏なんだけど


そんな僕だから、もっとほかの人とは違う 何か、があってもいいんじゃない?って思うわけ

そんな僕をよそに、

「キラ?」

と顔を覗き込んでくる

うわぁ!可愛い〜・・・

って!そうじゃなくて

「ラクス!!!」

ラクスの肩をがっちり掴んで、僕はラクスをまっすぐ見る。

僕のあまりの気迫に驚いているのか、ラクスは少しびっくりして、でも僕の顔をまた覗き込んで聞いてくる。

「キラ 先程からどうなさったのです?」

「一緒はヤダ!」

「・・へ・・・?」

僕なに言ってんだよ、いきなり。
これじゃ、かるくひかれるって・・・・

慌てて弁解しようとするより先に、ラクスの声が。

「キラ・・・」
「は、はいっ・・」


「・・・私と一緒は・・・嫌なのですか・・・?」


「え?」

思わぬ言葉に僕は言葉を失った

ちょっと待ってよ・・え 何?
僕が君といるのが嫌だって?
そんなわけないじゃんか!

「すみません、キラ・・・・そうですわよね。毎日私が傍にいては 迷惑ですわよね・・・」

「え ちょっと何言って」

「っっっ・・・!ごめんなさいキラ!」

彼女はぱたぱたと通路を走っていってしまった

僕は呆然と

ただ立っている事しかできなかった。

・・・なんで?

なんでこうなってんの?

僕はただラクスに他の人と僕への接し方が一緒じゃヤダ・・・って、言おうとしただけなのに

いそいで、彼女のあとを追いかけた。

もう無我夢中で。

ただ、彼女の事だけを考えて。



「くっっ・・・ラクス・・・!!」



彼女が向かっていったのは、

どうやらアスランの部屋




え?





アスランの部屋って・・・

何するつもりだよ、アスラン←(おいっ)




部屋の前まできて

僕は耳を傾ける

聞こえてくるのはアスランと


泣いている、ラクスの声で。




どうして泣いているの?ラクス

僕が泣かせた・・・?


.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ