物語
□【第3話】
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【第3話】
「KILL KILL KILL」
そして、あれから約2時間後。
適当な所で降ろしてもらった神(じん)は、ターゲットを殺す為に探し歩いていた。
そして、一人目のターゲットを発見した。
そいつこと、グリムゾンはたった今、人を殺した処だった。
暗くて良くは分からないが、おそらく血塗(ちまみ)れだろう。
神はグリムゾンに無造作に近づく。
そして、「やぁ。今日は星が綺麗だね。」と、友人と世間話をする様な軽い感じで話し掛ける。
グリムゾンは、話し掛けられた事で、神の存在に気が付き、ビクリと肩を波打たせ、神の方に振り返る。
そして、グリムゾンは、「何だ?てめぇ。殺されてぇのか!」と、神に怒鳴る。
しかし、神はそれに動じず、鼻で笑い、「そんな大声出して良いんですか?バレますよ?」と、からかう様に言い、「それに殺されるのは俺じゃない。あんただよ。」と、後ろ手にナイフを抜き、一気に間合いを詰める。
そして、すれ違い様にそいつの手にしている武器を潰す。
ほぼ一瞬の出来事に頭が追い付かず、グリムゾンは呆然と立ち尽くす。
やがて頭が出来事に追い付くと、自分の危機を一瞬で理解し、神に背を向けて駆け出す。
しかし、そっちの方角に待っているのは、袋小路…。
神は、直ぐに追い付き、その背を刻む。
すると、そこから夥(おびただ)しい量の血液が溢れ出す。