言葉遊び

□果てなき復讐
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「果てなき復讐」



 ここは、町外れの放棄された井戸の前。
昼間でも、薄暗くて気味が悪い場所。
そんな所に安曇(アズミ)と梓は、来ていた。
 そこで安曇は、突然「この井戸の水底には、何が有ると思う?」と、梓に問う。
「えっ?」と、聞き返す梓。
 それに構わず安曇は、話を続け、「私はね?昔、一家心中した人の白骨死体が有ると思うの。だって、夜な夜な聞こえるの。子供の声で、『私は…死に…たくなかっ…たの…に』って、私を呼ぶの。『助け…て…。』って、私に助けを求めるの。」と、ガタガタと震え始める。
 梓は気味悪く思い、「やめてよ。井戸の前でそんな話。」と、話を中断させようとするが、安曇は話をやめない。
「でもね?私にはどうにも出来ないから何も出来ないって、言ったの。だけど、その子は、私に体を頂戴って、行ってきた…。嫌だよって言ったのに…。」と、一層肩を震わせて言う。
 それに梓は、「やめてって言ってるでしょう!?私がそういう話駄目なの知っててわざと言ってるんでしょう!?」と、怒鳴り、耳を塞ぐ。
 それでも安曇は、「ノットラレチャッタ…。助けて…。助けて梓。」と、梓に手を伸ばす。
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