譫言

□いっそ、廃棄処分に
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「いっそ、廃棄処分に」



あがいて、


泣き叫んで、


崩れ落ちたら


君は、



手を差し延べてくれる?


物じゃないけど、
君がほしい。

月より近い。
でも、
月より遠い。

届かない。

無力だ。

だから、
諦めようとした。

でも、

君に

不意打ちで、





毒を囁かれた。


それは、
甘いくせに猛毒で、

思考停止。


一瞬の間に足には、




鎖。


その端を持つのは、



君。


それなのに君は、
何もないかのように

後ろを向いて、


澄まし顔。

答えもしないのに
どうしてこんな戯れを?

訳が分からないよ。

どうやったら君は、
こっちを見る?


君は、
逃げ出したら
連れ戻そうとするのか?

辛いんだよ?
この何とも言えない状態。

答える気がないなら



壊れる前に棄てて。


そしたら、
泣いても一人で
勝手に歩み出すから。

君を好きな分だけ、
苦しい。
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