譫言
□去りし日々
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「去りし日々。」
別に恋人なんかじゃない。
親友だった君へ。
再会を願ってはいけないのだろうか?
聞いてくれまいか。
君の元から去った理由を。
けして、
君が嫌いに
なったわけじゃない。
でも、
いっそ、
苦しい選択を迫った君を
あの時、嫌いになれれば、
苦しむこともなかった。
自分が呪わしいよ。
僕の声、届かないなら
君の声、聞こえないなら
生きている意味などはない。
今再び、思考の奈落に堕ちた僕を救ってくれないか。
もう君はここにいないのに凍えた僕の腕は、まだ君の腕に縋ろうとしてしまうんだ。
偽りでも良い。
僕を許さなくて良いから戻って来てはくれないか。
あの頃の僕の唯一の光。
†