PandoraHearts下地
□「好きだよ」
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「ブレイク、好きだよ」
「私もです」
見合えばにこりとほのぼの雰囲気
ただそれをぶち壊すのは
テーブルの上の大量の角砂糖と紅茶
…いや
この際紅茶は関係ないか
とにかく大量の角砂糖をどばどばぶち込む
それがどうしても
何回見ても慣れない
「……甘くない?」
「甘いですよ?」
そしてまたにこり
決して嫌いではない空気
ただその光景が何とも辛い
紅茶のほろ渋さがなくならない?
苦笑して「そっか」と返せば
「飲みたいんですか?」と一言
そんなわけがない
「いらない」と言えば「ですよね」の返事
「…」
空を見上げれば
蒼いキャンバスに白い綿菓子
吹き抜ける爽やかな風は髪をなびかせ
心地いい時間
「ブレイク、好きだよ」
「私もですよ」
-EPILOG-