Presents
□恋愛謳歌
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地球に遊びに来たヴォルフラムを連れて、今日は二人で街中デート。
眞魔国では、二人きりにはほとんどなれないから、数少ない二人だけの時間。
甘党のヴォルフラムのために、女の子たちに人気の(事前に雑誌で調べた)カフェに立ち寄った。
「おいしい・・・・・。」
大きなチョコレートパフェをおいしそうに頬張る。
幸せそうな甘い笑顔を見ると、俺まで幸せになってくる。
甘い甘いチョコレートに、心までドロドロに溶かされてしまう、それはまるで甘い罠。
じっと見つめていると俺が食べたいのだと思ったのかだろうか、少し首を傾げて聞いてきた。
「食べるか?」
「ううん、いいよ。」
「そうか?美味しいのに。」
再びアイスを掬い、スプーンを口元に運び出す。
あれだけたくさんあったアイスクリームも残りは少しだ。
「気に入ったみたいだな。・・・・・良かった。」
「ああ。眞魔国にもこのような菓子はあるが、それとはまた違っておいしいぞ。」
にっこりと笑った笑顔。
頬についたチョコレート。
視線が釘付けになる。
「んぅっ」
頬のチョコをペロリと舐めて。TPOなんかすっかり忘れて、そのまま唇を合わせた。
ゆっくり離すとエメラルドグリーンの瞳と交じり合った。
「ばかっ!」
「いてっ」
頬をぎゅっと抓られた。
痛い。
けれど、その痛みさえも甘く感じられて。
「俺は、お菓子よりもお前のほうが好きだよ」
それは、何よりも甘い。
end