Prozect
□お題『体の一部』
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民のユーリへの忠心を素直に喜べないのは、僕の我が儘なのだろうか…。
『…ルフ、ヴォルフ!』
『うわっ、なんだユーリ!』
『なんだって…、お前大丈夫か?』
『え…?』
『なんか全然楽しそうじゃないし、ボーッとしてたから。』
『…へなちょこ、自分で考えろ。』
『へなちょこ言うな。
ごめんな?次はヴォルフの好きなとこ行くからさ。』
ユーリの馬鹿者。何も分かってないじゃないかっ。
『じゃあ次は甘味屋に連れてけ。』
『はいはい。
じゃあ、行くぞ。』
そう言ってユーリは、当たり前の様に僕の手を握って歩き出した。