お話。

□狐の面を被った。
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兎に角、僕の中での市丸ギンは狐のような面をしていたし、蛆を人間にしたような男だった。
どこにいようとその男は僕の前に現われたし、僕に手を差し伸べる。
それはいつのまにか湧いた。
腐肉を食い破る蛆に似ていたのだ。


それは、それは。
ああ。
報われない。
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