お話。

□小指で口付けを交わしました。
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ねぇ聞いて。
あなたのその声で愛を囁かれたら僕は死んじゃうんです。

素直に愛しいと思う。
でも少しのもどかしさ。

「死なんといて」

「お願いやから」

唇を合わせようとするボクをそっと制止した。

「干上がってしまいます」

「かまわん」

イヅルは眉を寄せた。

「矛盾しています」  

「さっきは死なないでとおっしゃったのに」

「干上がるだけや、死にはせん」



自分で云っておいて、屁理屈だと思った。







短い。

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