あなたがふれたみぎめがとろりどろり。
とけた。
ひんやりひんやり。
ここちよいゆびさき。
あぁ!つめたい!!
そろりそろり。
めだまをさぐるゆびさき。
こおりみたいなゆび。
ぼくのめだまはねつをおびてとけはじめる。
あぁ、たいちょう。
こおりざいくみたいにきれいなゆび。
ぼくのめだまにとかされてはいませんか。
「───たいちょうのゆびがとけてしまいませんように」
ぼくのめだまはねつをはっしつづけて、このひとをゆびをとかそうととかそうと。
ぼくはあなたさまがすぅっとみずになりかわる。
すがたを。
みていられるじしんがありません。
「あぁ!たいちょう。あなたがとけてしまいませんように」
めだまが、とけはじめる。
だからといっていっしょにとけてはいけません。
ぼくはないてとけためだまとあなたがながれてしまいます。
「あぁ!たいちょう。あなたがながれませんように!!」
ないてないてあなたをこぼすまいとぼくはひっしでしんけいとかいろいろついたあおいめだまをかきあつめるでしょう。
あなたがとけたみずをのがすまいと、ぼくはきょうじなんてものすててなめとるんです。
あぁ、たいちょう。たいちょう。
どこにもいってはなりません。
とけためだまがあつくてあつくて。
ぼくはぜんぶとけて。
とろりどろり。
みにくいえきたいになってしまいます。
「あぁ!たいちょうがどこにもいきませんように!!」
ないてないて、ぜんぶとけてしまいます。
あぁ、さいてぃ。
さいて い 。
「──ぼくがみにくいえきたいになってしまったからいなくなってしまわれた」
あぁ!たいちょう。たいちょう!たいちょう!!
いっちゃうの?ころさないの?とけたぼくはのみほしてくださらないの?あぁ、あぁ!あいしてるってささやいてはくださらないの?
とけたぼく。
の。
のうはとろりどろり。
めだまはつうっと。
あなたといっしょにこぼれおちた。