皇国テキスト

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蒼海パロ(宮様とイヨ様)


「私が皇主なのです。ご覧になって下さい、この国を、この国の人々を。それらをを前にして、私個人なんてものにどんな意味があるというのでしょう」


全てを守る母獅子のような鋭い目を実仁に向けた。その姿は天龍すらも揺らぎかねない強く凜としたものだ。

右も左も分からず、ただ叔父の実仁の前で怯えていたあの少女の面影はない。見る影すらない。


一体、何がこの娘を変えたのだ。


実仁は急激に上昇する体温に不快な気持ちを抱く。部屋全体に広がる熱気、それ以上の何かが実仁を支配する。


「私は、津州<皇国>皇主壱与は、常に民と共に。何故か?決まっています。彼らが見ているのは壱与ではありません。皇主壱与なのです。彼らの祖国そのものなのです。だからやり続けます。例え、どれほど辛くても。私は、<帝国>を恐れません。屈する事は許されません!」


そう。だから、だからなのだ。


実仁は痙攣のような微笑を愛おしい姪に向けた。


少なくとも、今目の前にいる壱与は俺を圧倒している。全て、何もかも。畏怖、それは俺が決める事ではない。

まあ良い。まさか壱与がこれほどまでになるとは思わなかった。皇主としては頼もしいほどだ。
なればこそ、俺の駒となってもらうぞ。悪いが俺は神話に登場するような皇族になるつもりは、毛頭ないのだ。

お前には聖女にでもなってもらおうか、壱与。



「仰せのままに、陛下」


実仁は目を細めた。


って、皇族同士の会話知らんよ…(^-^;

蒼海の壱与陛下と皇国の実仁内親王…です
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