書庫
□それは嫌がらせではなく
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(ちょっとだけ足しにはなった、かな?)
昼間、コンビニでもしもの時の為の非常食達(ケーキほかスイーツ)は瞬く間に少女の胃袋へと納められた
(さて…帰って寝なくちゃ学校もあるし)
寝息を立てている方向を尻目に、ドアまで辿り着いた時だった
「あれ…靴がない……」
うっかり言葉を発した自分の口元を抑えた
(おかしいなぁ…この辺に置いたはずなに…)
確かに事務所に入って来た時点では薄暗くてもわかるであろうドアノブの真下に置いておいたはずだった
(…まさか……)
息を飲んでソファーの方を見遣ると先程と何ら変わり無…強いて言えば先程より何故かイビキに近い寝息を立てている我がじょ…もとい例のドS魔人がいて
(コイツ…絶対起きてやがる!!)
少女の靴の行方は、いかにもわざとらしいイビキをかいているドS魔人の枕へと成り果てていた。新手の嫌がらせのつもりだろうが…いかんせんそれは無理矢理だろうと少女は心の中で思った
(挨拶ぐらいしてけってかッ!!?)
半ば呆れ気に少女は言った
「ネウロ、あたしの靴返してよ」