空の瞬き
□拍手ログ
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「将臣くんってば!私の話聞いてた?」
「ちゃんと聞いてるって!だから、続き話せよ」
神泉苑の泉の淵に座り込みながら、他愛もない話をする。
二年前こっちに飛ばされた俺は、こんな日がまた来るなんて夢にも思っていなかった。
「…俺…お前がいれば、それでいい」
隣に座る、ついこの間再会したばかりの幼馴染みの肩を抱き寄せる。
「? いきなり何言って……」
「あんまり深く考えるなよ。
流しとけ」
俺が満足そうにしていると、ますます考え込んでしまった。
そういうところが可愛いんだよなぁ……。
今隣にいるのがお前で、本当によかった。
――もう二度と、この手を離さないから。
「お前がいれば、それでいい」
お題提供→Fascinating様