贈り物
□君に降る雨
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貴方の哀しみに呼応するように降り続けるこの雨が貴方を隠さないように…ただ祈る
君に降る雨
ザァーザァー
「…日番谷くん……」
降り頻る雨の中あたしは日番谷くんが居るだろう場所を目指す。
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「あ、雛森副隊長!
日番谷隊長見ませんでしたか?!」
慌て聞いてくる十番隊員の顔が心なしか青ざめている。
「日番谷くんがどうかしたの?!」
ビック
隊員の子があたしの勢いにびっくりして固まる。
ざわめく心を落ち着かせて聞いたつもりだったが思わず詰め寄る形になってしまったようだ。
あたしは深呼吸をして極力落ち着きを持ってもう一度尋ねた。
「ごめんなさい。
それで日番谷くんに何かあったの?」
「あ、日番谷隊長…実は…」
安心したのか隊員の子が説明してくれた時…時間が止まった気がした−
「…で、雛森副隊長?」
「あ…ごめんなさい……今日はあたしも会ってないの…今日はこれで終わりだからあたしも日番谷くんを探すね」
「ありがとうございます」
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