零れ落ちた話
□四季の神々
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「え?嘘!?二週間??」
「桃さんと話してたのなんてほんのちょいだろう?!?」
各々の夫と妻の言葉に驚き顔を見合わせる。
一護と桃にとっても交代のほんの少しの間に、世間話をしていただけのつもりだったのだ。
まさか、そんなに時間が過ぎていたとは…
「桃が二週間も滞在しているせいで地上ではずっと雨が続いている」
真剣な顔でそういう冬獅郎に桃と一護が全然反省していない返事を返す。
「でも、この雨のお陰で水不足が解消されてみんな喜んでるよ」
「結果的には良かったんじゃねーのか?
な、ルキア!冬獅郎!」
「ある訳ないだろう!我々の使命を忘れるなっ!!」
「イッテー!イッテーよ!ルキアッ」
怒りのあまり一護の耳を思いっきり引っ張るルキアに一護が悲鳴を上げる。
「貴様は帰って来たら罰として桃殿と一緒に各宮殿の掃除だからな!!」
「ゲェー!!ウソだろ?!」
「監視は、冬獅郎殿にしっかり頼んでいるからな!」
「冬獅郎が監視だったら、実質俺だけの罰だろ?」
アイツが桃さんにそんなことさせるかよっ!と青ざめる一護にルキアがふふんと偉そうに微笑む。
「諦めろ!
このようなことに他の神々の手を煩わすわけにはいくまい。
私達、四季の神達だけで決着をつけねばな」
「……………………わーたよ」
そんなルキアの様子に一護はガックリと項垂れた。
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