贈り物
□眠りたい
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「日番谷くん。雛森です」
夜、昼間執務室で宣言した通り雛森が隊舎の日番谷の自室を訪れた。
「なぁ、雛森。本当に今日もか?」
喜喜として入って来た雛森にうんざりしたように日番谷が尋ねた。
「当たり前でしょ!
日番谷くんだけズルーイ!
絶対あたしも見るんだから流れ星!!」
そう言って雛森は決意も新たに力いっぱい叫んだ。
そう、
『流れ星』
それが、雛森がここのところ連日日番谷の部屋を訪れる理由。
つまり隊員達が、想像したような甘い恋人の一夜なんてものは、最初からなく。二人は、自分達の台詞がそんな意味に取れることも全く気づいてはいなかった。
それ以前に二人は、まだ恋人ではない。
(両者とも互いに片思いだと思ってる)
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