贈り物

□遠い日の約束
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「…何があったの?」



日番谷の行動に驚くことなく。雛森は、優しく日番谷の髪を撫でる。
それが、日番谷の辛い時の自分への甘え方だと雛森は知っているから。





「…強いから……冷てぇーって………部下の死にも泣かねー……」



ボッソと呟くように、途切れ途切れの日番谷の言葉に雛森は、ただただ胸が痛かった。



日番谷は、普段から冷静に物事を対処する為、冷たいと誤解されやすい。
本当は誰より傷つき安く、感じやすい心を持っているのに。



きっと、言ってる者には分からない。
自分達の心ない一言がどれ程、日番谷を追い詰めたかなんて。



「…ねぇ、日番谷くん。
死神辞めたい?」





そう言っておきながら、日番谷の答えなんて雛森には分かっている。





「辞める訳ないだろ」



少し語尾を強め、眼はしっかりと雛森を見つめる。
その瞳は、『忘れたのか?』と言うように雛森を睨む。



「うん…約束だもんね」



雛森が、忘れてないよっと優しく笑った。










二人の約束―いや永遠の誓い。






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