11/27の日記

19:23
4日目 マラガ〜ミハス〜グラナダ
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パラドールというちょっとリッチなホテルに泊まったこの日。
朝の清々しい空気の中で朝食を頂きます。

眼下に街を臨む夜景も素敵でしたが、海や海岸線、近くのお城はやはり、お日様の元で見るとこの地域の暮らしぶりがよく分かりますね。
南国リゾートと呼ぶに相応しく、お花の香りなども漂ってきました。


リッチホテルを出て向かったのはミハス。
ミハスは山の中腹にある白壁が連なる観光地です。
細い路地や広場があり、全て白で統一された可愛い街並み。
ここでは思う存分お買い物。お土産やアルガンオイル製品など、たんまり買い込んで大満足。アーモンドのハチミツ炒りもおやつやお土産としてゲットです。
アルガンオイル製品は香りもよくて!使うのが楽しみですね。

そうそう、ずっと気分が悪くて車酔いか時差ぼけだと思ってましたが、どうやら低血糖的な症状だったようで。
アメちゃんを舐めるとみるみる回復!ミハスのお店で可愛い瓶入りのアメちゃんを購入し、これ以降の重要な旅のお供となりました。
酔い止めもしっかり飲んでたのに変だと思ってたんです…。


さてミハスでたっぷりと買い物を楽しんだ後は、一路グラナダへ。
ここにはイスラム教徒にとっての最後の砦と言える、アルハンブラ宮殿が鎮座しています。

アルハンブラ宮殿はイスラム教の香り漂うなんともオリエンタルな場所。
入場制限があるため、時間までお庭や敷地内をガイドさんが案内してくれました。

さて炎天下を歩いた後、やっと入場。写真でよく見る噴水やお花が咲き誇る中庭。
緻密な天井や壁の細工。組木や唐草模様のデザイン。大理石の床。
スペイン南部に位置し、乾燥した土地にある建物は大抵中庭があります。この中庭はパティオと呼ばれて、一般の住居にも見られます。そして街中には日陰になるような細い小道。

湿度が低いスペインでは、日なたで焼き尽くされそうな日でも、日陰に入れば自然のクーラー。
涼しい心地良い風が抜けていきます。
なので中庭や風通しのいい屋内は、最高の涼み場所!ちなみに日本住居でこの中庭方式をとると、湿気が籠もってエライことになるそうです。
雨戸ってもんがあるくらいだもんね…。文化の違いは気候の違いが大きく影響しますね。


スペインに行く前、アルハンブラの思い出という哀愁漂う曲を聴いて、なんだか背徳的な危うさがある場所を想像していましたが。
カンカン照りで、花の匂いと水の音が絶え間なく在るナマの宮殿は、むしろ砂漠のオアシス。鳥が水を飲みに来たりする、緩やかな時間が流れる落ち着いた空間なのでした。


しかしいくら日陰が涼しいからって、歩き詰めの観光客はグッタリ。
みんなバスに乗り込み今晩の宿に向かいます。

グラナダのホテルは割と街の中。ここで私達の根性発揮!
夕食までの時間が取れると、向かいのスーパーへ向かう同じツアーのオジサマ方を追い越し、タクシーに乗り込み一目散に街中へ!

以前イタリア旅行で好きになったカルピッサというカメさんマークのカバン屋さんへまっしぐらです。
ヨーロッパならば!と下調べをして見つけたのはグラナダとバルセロナの店舗。
綿密な(?)計画のもと、無事、通称カメさんへとたどり着きました。…あくまでイタリアのブランドです。

元々お手頃価格な上、この時期はバーゲンも相まって激安!
若干低血糖気味になりながらも、ウキウキと店内をニ周三周…。あれ?思ったよりお気に召すものがありません。
さっさと見切りを付けたS嬢は、一人で通りに出て行きました。

せっかく来たし、と使いやすそうなバッグを一つ購入し、通りを探しますが、S嬢の姿がなく!
しばらくキョロキョロしてると、何やら袋をぶら下げたS嬢が。

なんと、バルセロナで行く予定にしていたお目当てのプチプラコスメのお店が数軒隣にあったんです!ちなみにこれもイタリアのブランド(笑)マニキュアがスゴいキレイで質も良くて激安!
夕食までに帰らねば、と焦りながらも、私も急いで購入。無事行きたかったお店に行けて大満足でホテルに戻った私達でした。


この日は旅の中でも一番ハードな日で。
夕食の後にはオプショナルでフラメンコを観に行きました。ツアーの人達も全員参加。私達も最初は行く気がありませんでしたが、グラナダの夜なら予定も空いてて、ついでにアルハンブラ宮殿のライトアップも見れちゃうと言うので!行かないわけにはいきません。


岩場を横穴式に掘った奥行きのあるフラメンコのお店。
まさに洞窟のような場所の壁際に椅子をぐるりと一周させて、ワンドリンクを楽しみながらの鑑賞です。
本場のフラメンコは情緒豊か!情熱的なイメージがありますが、フラメンコ自体は感情を出す演技らしく。
哀愁や辛さ、鬼気迫るような踊りが見れました。生フラメンコは演奏や歌も最高でしたよ。
ちなみに、カスタネットは使ってません(笑)踊り手は主に、足裁き、ドレスさばき、指先、表情などで表現していました。

さて、フラメンコのお店から少しバスに揺られて、日中アルハンブラから見えた、イスラム教徒が住んでいたアルバイシンという白い住居が立ち並ぶ地区を、現地ガイドさんにつんだって歩きます。
ここで迷子になったら住むしかないです、と言われるほどに、入り組んだ路地を抜けると、そこは昼間なら見晴らしの良さそうな広場。

そんな中、対面の山あいの夜陰に浮かぶ城塞のような赤茶の壁。
アルハンブラ宮殿の夜景です!壁がライトアップされ、丘の中腹にそびえるそれは、まさに城壁。外見が地味なのはイスラム建築の特徴とのこと。城というよりは砦。

どんなにシャッターを切っても、動画を撮っても、肉眼で見る美しさには適いません!来て良かったー!!
この夜景を見て、ほんのちょっぴり、アルハンブラの思い出の背徳感を思い出しました。
イメージは、昼下がりの情事って感じだったんですがね(背徳的だ…)


この日の教訓。
ステキな景色こそ肉眼で見るべし!
そう言って、S嬢と二人、深く頷いたのでした。

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