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この世界一の臆病者






太陽が傾き別れの時間が刻々と迫ってくる

陽が真ん前にある所為か隣に居る姫が何時もより大人っぽく見えて

いつもは可愛いけど
今は綺麗っていう言葉が似合う
つい、見とれてしまうほど





「俄雨?聞いてる!?」


少し怒った口調で言いながら顔を近づけてくる

夕日でどんなに大人っぽく見えても姫は姫で

その事に安心したのと、姫の行動があまりにも可愛かったので抱き締めたいという衝動に駆られながらもその衝動を抑える


「あ、ごめんなさい!何でしたっけ?」

「もー!!言わない!聞いてない俄雨が悪い!」

「えっ!そんな、教えてくださいよ!!」

「知らなーい」


どうやらホントに教えてくれないらしい

そんな会話をしてる間にも姫の家は段々近くなる


「今日は誘ってくれてありがとうって言ったんです!!」


頬を赤く染める君はあまりにも可愛すぎた

僕には勿体くらいに


「じゃあ、今日はもう帰る!!じゃあね!!」


赤く染まった顔を僕から背けながら手を振って僕から早足で逃げようとする


「ちょっと待ってください!!」

「待たない!!」


その細い腕を掴んで僕の方に引き寄せ抱き締めた


「俄雨!?はーなーせー!!」

「姫………」

「はい!?//」

「もう少し……一緒に居たいって言ったら……迷惑、ですか?」

勇気を振り絞って
素直な気持ちを伝えた


「うん」

「えぇ!?す、スイマセン……」


僕、一体何の無礼を!?

嫌われて……
しまったのだろうか……


「嘘」

「…………なんなんですか」

「ちょっと意地悪したくなっただけ、じゃあね」


抱き締めていた腕を解き
また僕に背を向け歩き出す


「姫………」

「んー?」

「いえ……何でも、無いです……さよなら」

「そう?バイバーイ」


(好きです)



この言葉が言えない僕は
この世界一の臆病者なんだろう


end






――――――――――


拍手ありがとうございます!
こんな駄作でスイマセン((艸д・。`*).*

宜しければ感想なども書いていただければ泣いて喜びます(艸VнO`*o)*゜


でわ、目汚しスイマセンでした(●´ωp[壁]



管理人






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