文書壱

□Dawn
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 夜が、明けなければいい。



「っ……ァ……!」
 汚してくれ、その手で。元の色など分からなくなるほど。
 壊してくれ、何度でも。形を留め置けなくなるほど。
「くっ……ぁ、あァ……!」
 落ちてゆく。光などない闇の中へと。
 狂いたい。狂わせたい。
 殺したい。殺されたい。
 もしもお前を、俺だけのモノにできるならば。

「はぁっ、あァ……辰馬ァ――!」

 

 ――ああ。夜が、明ける。
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