『鬼と兎』

□5日め(奴が来た)後編
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〜彰Side〜

彰はあの後相当暴れため
手刀を落とされ気を失ってしまった
気が付くとアルのマンションより豪華な家具や家電が置かれている部屋にいた

「気が付いたかガキ!」

声のする方を向くと身長が185cm以上体重が90kg以上ありそうな大柄な男が葉巻をくわえ立っていた

「お前はだれ?」

「俺の名はゴーレン・グラハム
ここのボスだ!」

「何で俺を拐ったの?」

「『金鬼』と『血桜』をおびき出すためだ!」

「アル達を殺すつもりなの?」

「そうだ!!『金鬼』の死体を持ってきてやる楽しみにしてな!!ガハハハハハハ」

下品な笑い声を発しながら椅子に座ると部下から無線が入った

「ガガガ・・・・不審者が車でガガ・・突っ込んだガガガ・・・模様直ちにガガ・・警戒ガガガ・・・体制と発砲の許可をお願いします」

ゴーレンはアルが来ることを予想していたらしく慌てる様子もなく
落ち着き払った感じで
警戒体制と発砲の許可を出す
無線からは部下の断末魔が聞こえると同時に爆発音が響く

「ガガ・・・金鬼・・ガガ・・」
だが、ゴーレンは爆発音が鳴り響こうが銃声が響こうが男は顔色一つ変えずに椅子に座りくつろいでいる

「秘密兵器でもあるの?」

ゴーレンの異常なまでの落ち着きぶりを見て秘策があると見た

「まっ、そんな所だ」

「ふーん」

「お前こそ、落ち着いてるな」

ゴーレンが彰を睨みつけ片手で首を絞めるが彰も負けずとおぼこい顔で精一杯睨みつけるが意識が遠退いていくが気絶する寸前でゴーレンが絞めている手を離す

「ガハゴホゴホゴホ・・・ハアハアハアハアハア・・・
アルがあんたなんかに殺られるわけ無いだろ」

ゴーレンは彰が泣き叫ぶことを期待したがそれに反し表情を崩さない
再び無言の睨み合いが始まる
ゴーレンを睨みつける彰だが実は内心かなり緊張していた

(怖くても、アルが助けに来るまで頑張らなくちゃな)

静寂を切り裂いたのは一発の銃声だった
゙ズガン゙近くで銃声が響ぎコツコツコツコヅ足音が近づいていきゴーレンの部屋の前で止まり゙メキメキメキメキメギドアを引き裂く恰好で綺麗な金髪が返り血で真っ赤に染まったアルが現れた

「ついに、来たな!『金鬼』!!!」

ゴーレンの言葉を無視して彰の元に駆け寄る

(無視するなよ)

「大丈夫だったか?彰?怪我してないか?」

アルが来たことで緊張の糸が切れたのか腰が抜けてしまいその場に座り込んでいる

「ハハ、大丈夫じゃないみたい」

「しょうが・・「ガハハハハハハ!!!!!ゲヘヘヘヘ!!!!ついに来たな『金鬼』ことアルバート・ルシフェル貴様を殺して我等ミレニアムがこの世界を乗っ取る!!!!!」

(同じ事二回も言ったよこの人)

(無視されたのが悔しかったんだな)

アルの言葉を今まで忘れ去られていたゴーレンが遮り下品な笑い声と共に話し出す
発言内容からして噛ませ犬臭がプンプンするがそこら辺は思っても言ってはならない
゙ポヂゴーレンが手元のスイッチを押すどズガガガガガン゙壁をブチ破りキャタピラで重装甲重装備の高さ4M半ばくらいのロボットが現れそれにゴーレンが乗り込んだ

「支部の資金を全て使って創った特殊戦闘用重装甲車『T-REX』が相手だ」
(ちょっと、かっこいいかも。)

(ロボットを相手にするのは初めてだな)

アルは彰を優しく抱えあげ後に下がらせると特殊大型拳銃を2丁構え立ち向かって行った
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