『鬼と兎』
□3日め(買い物)
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「飯できるまで俺の部屋行こ」
「おう」
彰は自分の部屋に案内した。部屋は結構整理されていて綺麗である
部屋を見渡すとあるものが目に入った。
「あれはなんだ?」
アルの指差す先にはアルバムが置かれていた
「家族で撮った写真だよ見てみる?」
「ああ」
そこには幸せそうに笑う家族や幼い頃の彰が写っていた
アルは感慨深げにアルバムを見続けている
「どうかしたのアル?」
「ん?え?いや、なんでもないぞ。何故?そんなことを聞きくんだ?」
表情はいつもと変わらないが心の中では少し動揺していた
(俺には家族がいないから家族とはと少し考えていたがもしかして顔に出ていたのか?)
「いや、違うならいいや気にしないでねごめんねへんなこと言ったりして」
「??まっいっか??」
彰には写真を見てるアルの顔が哀しいような寂しいような複雑な顔に見えた。が、地雷を踏みそうなのでこれ以上聞かないことにした
他の話題に変えようと考えてると
「ご飯出来たわよ〜。」
タイミング良く母親に呼ばれた
「できたみたいだね、早く行こう?今日の夕飯は何かな?」
「わかった」
食卓に行くと、彰の父親も職場から戻って来ていた
「初めまして、アルバート・ルシフェルって言います」
「おお、あんだが彰の友達か智子から聞いてるよよろしく頼むなにしてもでかいな」
「約208cmあります」
「彰と約60cmも違うんだな。彰も頑張って伸びるんだな」
(ってことは彰、150cm前後ってことか)
「すぐに、アルに追いつくさ(笑)」
「無理だよ、また身長伸びたと思うでさ」
「いいな〜。この身長少し分けてよ」
などと笑い話をしながら席についた