『鬼と兎』
□6日め(デート?)
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ただいまアルと鏡華はこの間来たデパートで2人で服を見ている
「この服はどう?」
鏡華の胸ぐらいまで丈がありそうな大きなズボンをアルに見せる
「お!ちょうど良いかもしれないな!」
なぜ、アル達がデパートで服を選んでいるかというと。それは、3時間くらい前にさかのぼる
〜朝〜
アルは目を覚ますとタバコに火をつけウォッカを飲もうとキッチンに向かった
部屋の扉を開けキッチンに向かおうとすると
゙ゴン゙アルの鉄のように固い頭が扉のてっぺんにぶつかり鈍い音をたて
てっぺんに亀裂が入る
「いって〜。まさかな〜また、背が伸びたか?(汗)」
そこで初めてアルは自分の着ているパジャマの丈がおかしくなっているのに気が付く
「220cm位になったか?」
次に体重計に乗ると体重が約100Kgになっていた
アルは不死身の肉体と引き換えに一定量肉体が損傷を受けると身体を護るために急激に背が伸び体重が増えるのだ
となると、当然着るものに困ってしまう
「ハァ〜。しょうがない服屋に行くか」
一人で服屋に行くのもつまらないので誰かを誘うことにした
「ベルは荷造りで忙しいから彰を誘うか」
(それに、ベルだけだと後が怖そうだしな)
アルは携帯を取り出し彰にかけだプルルル゙3コールめぐらいして彰が電話にでた
「もしもし、何?アル?」
「今日暇だったらデパート行かないか?」
「ゴメン、アル!!
今日は家族で出かけるんだ〜。また今度、誘ってね!!」
「わかった、悪かったなまた今度な〜。」
アルは次に鏡華を誘うことにした
今度は、携帯で鏡華に電話をかけた
゙プルルル゙しばらくコールが続きやっと、鏡華が電話にでた
「・・・。アル?・・。なに?」
鏡華はさっきまで寝ていたようで声が少し寝ぼけている
「鏡華か?今日、一緒にデパートに行かないか」
「・・・。うん・・良いわよ・・。一旦、電話・・切るわ・・ね・・・」
そう言って電話が切れてしまった
鏡華が言ってる内容を理解出来てるかどうかかなり不安だが連絡を待つことにした
アルは待っているあいだ暇なのでウオッカを飲みながらテレビのスイッチを入れると調度テレビではこのあいだのミレニアム日本支部の事件がやっていたどうやらガス爆発で片付けられたようだ
しばらくすると、゙ブーブーブーブー゙鏡華から電話がかかってきた
どうやら、アルのお誘いを覚えていてくれたようだ
「おはよ〜。アル!さっきは、ゴメンね!
一時間位でそっちに行けるけどどうする?」
「わかった、待ってるぞ」
アルはチンチクリンになってしまった服を着て鏡華を待つことに
〜1時間後〜
マンションの前に、高そうな真っ黒なBMWが止まり゙ピンポーン゙玄関のチャイムが鳴り鏡華がやって来た
やって来た鏡華はアルを見てビックリした表情を浮かべた
「アル?背が伸びた?」
この間まではアルの胸ぐらいまであった鏡華が今はアルのお腹ぐらいまでしかない
「そうみたいなんだよ!
悪いが、鏡華!靴も履けないし服もチンチクリンだし服屋に付き合ってくれるか?」
「良いわよ〜。さぁ、行きましょ」
鏡華は携帯でデパートに連絡をするとBMWに乗り込みアルとデパートに向かった。