『鬼と兎』

□5日め(奴が来た)前編
1ページ/8ページ

翌日、タバコを吹かしながらバーボン片手に学校に行こうと準備をしているとインターホンがなる誰かと思い見ると大きな荷物を持った鏡華だった

「おはよ鏡華。どうしたんだ?」

「一緒に学校行かない?」
「うん!いいよ!」

玄関を開け鏡華を向かえ入れる

「酒臭いわね。どれくらい飲んだの?」

「バーボンをロックで一杯、鏡華も飲むか?」

「じゃ貰おうかしら
あと、タバコ一本貰える?」

まだ時間があったのでもらうことにした
タバコを吸いながらバーボンを飲み家を出ると鏡華と同じように大きな荷物を持った彰がいた彰も迎えに行こうとしていたようだ

「おはよ、彰」

「おはよう、アルと桐山さん
ちょっと、遅かったかな?」

彰も加わり改めて出発することにした。

「彰達の荷物
彰はM60で鏡華はショットガンあたりが入ってるだろ」

「さすがだね」

「さすがね」

彰はM60を鏡華はSPAS-12(軍用ショットガン)を見せた

「オイオイ!こんもんを持ってくるなよ。
二人とも厳つい武器が好きなんだな」

「アルがダブルで1番人の事言えないわよ」

「俺は目立たないから大丈夫だ」

「やっぱり2人って付き合ってるの?(笑)」

見事な突っ込みと一緒にマンションから出てくるとこを見てそう思ったようだ

「「うん付き合ってるよ」」

「やっぱり付き合ってたんだ〜。
じゃあ、俺愛人の立場でいいよ(笑)」

学校に着くとクラスは転校してきた1年生の話題で持ち切りだった。
話しによるとその1年生というのが外国から来た小柄でかわいらしい男の子らしい
アルにとってはどうでもいいことだったのだが生徒の一人が

「確か、ベル何とかって言ってたよ」

と、耳にしたアルの顔がだんだん険しくなっていく

「それ、ベルゼブルって名前じゃないか?」

「そう、それだよ!
よく知ってるねアル君知り合いなの?」

「まあな」

(あいつが来るとは厄介な事になりそうだな)

またもや前回と同様に質問責めにあってしまった
それを見兼ねた鏡華が助け舟を出そうとした
その時、教室の扉が開き話題の転校生入ってきた
クラスの視線がいっせいに転校生に注がれる

「アル〜。会いたかったよ!」

教室に入るなり謎の転校生がアルに抱き着いてくる

「やっぱり、ベルか。
なんで、日本に来たんだ?」

「アルに会いたくてはるばるイスラエルから来たんだよ。」

「そっかぁ、ベルいろいろと話したいことあるから屋上行かないか?」

「うん」

「すまんが、鏡華と彰も来てくれ」

「判ったわ」

「うん、わかった」

「こいつら連れていって大丈夫なの?」

「鏡華達は、大丈夫だ。
それより俺はあいつらの方をどうにかしてほしいよ」

クラスメイトの方に目をやるとクラスの大半がアル達の会話に耳を傾けている

「わかったよ。
おい!お前ら少し目つぶってろ」

言われたとおりに目をつむるとベルはポケットから煙り玉のようなものを取り出し床に叩き衝けた
その瞬間、玉が割れ教室が碧い光に包まれた。

「お前ら、もう目を開けていいぞ。
さっ、行こアル。」

「そうだな、彰達早く来い」

目を開けるとそこには虚ろな目をして固まっている生徒達がいた
鏡華達はそれぞれの武器を手にとり屋上に向かった
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ