Short Story

□こんな昼下がり
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「ノイトラ、この間言ってた薬だけど・・・」
折角、研究室から抜けて、やっと口に入れることの出来る研究成果を片手に君の部屋に来たのに。
「・・・・・・・・・・・・」
気持ち良さそうな顔して寝ちゃって。

〜こんな昼下がり〜

「・・・ノイトラ?」
一応声に出して確認してみる。やっぱり寝てる。
元々細い目だから寝ててもあんま分かんないかなとか思ってたけど、やっぱり寝てると雰囲気変わるね。
あどけなくて何か可愛い。
ソファにだらしなく寝転がってるからノイトラの長い髪の毛が散らばってる。
白いソファーに黒い髪で綺麗なコントラストが出来てる。
何時もはムカつくくらいに端を吊り上げてる口元も今は微かに開いて浅く呼吸を吐き出してるだけ。
始めてみるその寝顔に
酷く、そそられた。
「………・・・・」
「ん・・・」
流れるような黒髪を手に取って流してみる。
見た目通りやっぱりさらさらしてて触り心地がよかった。
暫く流して遊んでいると、小さく声を上げてノイトラが目を覚ました。
「・・・ザエル、アポロ・・・か?」
「僕じゃなかったら誰に見えるんだい?」
軽く厭味を叩いて、おはようと言って頬に軽く口付けたら真っ赤な顔して起き上がってきた。
あぁ、
こんな昼下がりも、たまにはいいかもしれないね。

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