お宝

□骨子様から頂きました!
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学校嫌い。
だるい。
面倒くさい。


「…………」

爽やかな朝だというのに机に突っ伏してテンションが異常に低い。
朝は低血圧だから、とか寝不足だからとか。
色々理由はあるけれど。

「グリムジョー」

こつん、と頭を小突かれ、顔を上げると爽やかな朝に相応しい爽やかな笑顔をした一護が居る。


「おはよ」


暫く一護をぼんやり眺めて、再び顔を伏せる。


「寝不足?」

「…まぁな」


クスクスと笑いながら水色の頭を撫でると伏せたまま低く呟く。


「早く寝ないから寝不足に……」



ばきっ。


恐ろしい速さで飛んできた教科書。
それは一護の頭に直撃して。


「痛…ッ!!ウルキオラ!!てめぇ何すんだよ!!」


一護の視線の先にはウルキオラ。
教科書を投げた張本人。


「気安くグリムジョーに触れるな。下衆が」


無表情で、普段と変わらぬ声色で。
澄ました態度だが裏にドス黒い悪意を孕んでる。


「てめぇには関係ねぇだろ」

「ある、大アリだ」


あぁ、また始まった。

一番の原因はコイツらだ。
毎朝飽きもせず喧嘩して。

喧嘩するほど仲がいいなんて言葉は嘘だと思う。


「煩ぇんだよ」

深く溜息をついて立ち上がり気付かれないように教室から出る。



「グリムジョーはてめぇのモンじゃねぇだろうが」

「貴様のモノでもないだろう」




「つーか、グリムジョーは?」

「6番さんならさっき煩いって出てったよ。気付かなかったの?」


「「…………」」


喧嘩終焉。





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