キリリク小説

□いつか来る日
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「あはははは!それは大変だね〜♪」


子供が少なくなり赤く染まる公園に高い声が響き渡るのを俺は他人事のように聞いていた。


「そんな笑うなよミル…」
「だってさ〜、カズネさんって結構すかした顔してるじゃない?そんな顔でそんな事言うの想像したら…へっぷー。」


けらけらと笑い続けるミルを横目にため息がでた。ミルは人をからかうのが好きな女の子。ちなみに虫人。短い巻き毛がクリクリとした目が特徴の童顔に良く似合う。人形みたいに可愛い。だがその本性が結構鬼であるということを最近知った。


「あ〜あ…もったいない。」
「なにか言ったジュライ?」
「そんな睨むなよミル。」


苦笑しながらミルの横で俺をかばってくれるのは羽人の少年ハル。俺ほどじゃないがなかなか格好いい奴だ。学校で委員長をやってるという真面目君でもある。


「だって〜…」
「そんな顔で男を睨んだらもてねぇぞ〜♪」
「ジュライ!!」


調子にのった俺をミルが追いかけハルが諫めようと俺たちを追いかける。


これが俺たちのいつもの光景。
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