04/05の日記
16:40
1日から5日に拍手を下さった皆様へ
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「旱樹君……?」
呟いてみるけれど、どうもしっくりこない。
私は首を傾げて腕を組む。
何度も繰り返し繰り返し呟くけれど、
やっぱり違和感だらけだった。
「―――さん、お茶まだですか?」
「竜ざ…じゃなかった、旱樹く…。あぁ、もうどうかしましたか?」
「………。」
名前を呼ばれて慌ててLの名前を呼ぶ。
けれど、目の前のLは訝しげな顔をしていて。
私は首を傾げてLを見つめた。
「私、何かしましたか?」
「いえ、何もしてはいないのですが…」
言いよどむLに、私は更に首を傾げた。
ポリポリと頭を掻いて、宙を見る。
あー…と何かを言いかけて、Lは息を吐き出した。
「…私の負けです」
「へ?」
悔しそうに呟くLに、聞き返せば。
それでもまだ言いよどんでいるのか、Lは頭を掻くと
くるりと背を向け、
「大学以外でしたら、貴女の好きなように呼んで下さい」
呟いた。
「好きなように?」
「はい、好きなようにです」
鸚鵡返しに聞く私に、Lがそのまま返す。
突然のLの言葉に首を傾げて見せれば、
また、ポリポリとLが頭を掻いてみせ、
「貴女に名前を呼んでもらえないとは、計算外でした」
言い残し、キッチンを後にした。
後に残された私は、トレイを持ったままLの言葉の意味をずっと考えていた。
終。
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